高橋文樹『途中下車』

- 作者: 高橋文樹
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/08
- メディア: 文庫
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自分の現状と近しい設定、環境の小説は読み易い。この本もその例に漏れず読み易かったのだけど、今回は筆者のリーダビリティが貢献してるのかもって思う。一見堅苦しいような文体なのに平易に読み進められるのは、不思議な感覚だった。
西加奈子『さくら』

- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/02/23
- メディア: 単行本
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いかにもな、典型的なキャラクターたち。彼らは当然のように恵まれていて、さり気ないフリしてそれを圧倒的に主張してくるこの本。当然このまま終わらせるわけはないだろうと後半の“転”部分を待ち望んでいたのだけど。。。何だよ。突きつけられた不幸の前に、あっさり脱落かよ。こりゃあ何だい?俺に絶望しろってことかぃ?ちょっとはその苦境に抵抗してくれよ。足掻いてその克服を描いてくれよ。
優しい空気。それだけ。何にも、何一つ変わったことなどない。
朝焼けは未だ遠く
現在午前3:43。ここまでくると意地でも起きててやろうと誰にともなく対抗心を燃やしてしまう。
今日から別の場所で日常雑記を綴る場所を設けた。きっとこの飽き性なので三日ともたないと思う。奇跡的に続けばいずれリンクを貼りたいな、とか思うのです。
やっぱり人と触れ合っている人の書く文章とは差ができてしまうんだ。今日はひしひしと実感した。感情がこもってないというか、無機質な感じしかしないんだよなぁ。自分の書く文章は。面白みとか、他人が感情を共有できる部分を持った、そういう文章が書きたい。けど無理だと思う。
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急に活字を追う集中力が切れてしまって、今は公務員の勉強のみに没頭してます。電車の中でいつも通り本を開くのだけど、目に飛び込んでくる一面の文字たちを追っていく気がしないんだわ。こういうとき、柔らかく受け止めてくれる村上春樹の文体の出番かと思ったがどうやらそれでもダメみたい。今は結構、公務員の勉強が楽しい。

- アーティスト: フジファブリック,志村正彦
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/11/09
- メディア: CD
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茜色の夕日が沁みる。そういえば夏に音楽缶で見たPVも良かったな。
本谷有希子「江利子と絶対―本谷有希子文学大全集」

- 作者: 本谷有希子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 単行本
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すごいのきたよこれ。えげつない部分をこれでもかってほどにほじくり出してくる。痛い痛いって悲鳴を上げたくなるくらいに抉ってくる。言いようのない感情とか狂気にしか見えない言動を寸分狂いなく綴れるその力は怖いくらいに素晴らしい。こっちが処女作で、二作目の「腑抜けども〜」よりも読み易い文章っていうのは何故なんだろうって疑問にも思ったけど、とにかくスピード感があって臨場感ある文章も読者をグッと引き込ませます。
いやぁ、これは凄い。一冊所有して、これを読ませて共感してくれる人を探し回りたいくらい。これで自分と同じくらい共感してくれるなら僕はその人とぜひ親友になりたい。 続きを読む
絲山秋子「スモールトーク」

- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 二玄社
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
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残念ながらクルマに関する知識が全くない為に、存分にこの作品を味わうことはできなかったと思う。それでもクルマに対する思い入れ、愛情は伝わってきたよ。相変わらず力の抜けたぬるーい人間は好感が持てます。
ああ、最新刊が読みたいー。